CROSS TALK

沿線地域の未来創出を語り合う

単なる開発の枠を超え、
沿線地域に新たな価値をもたらす
京急の挑戦。

京急はいま、
未来に向けて新たなビジョンを打ち出している。
目指しているのは、まったく新たなコンセプトによる
「まちづくり」だ。
どのようにして、その答えを追い求めていくべきなのか。
京急川崎駅周辺で進行中のプロジェクトに関わる
4人の社員に語ってもらった。

MEMBER

※掲載内容は、インタビュー当時のものです。

H.K

新しい価値共創室
2019年入社
文化構想学部卒

初期配属の生活事業創造本部にて開発許認可業務やグループ会社管理、新規プロジェクト立ち上げなどを手がけた後、2023年4月に新しい価値共創室へ異動。現在、まちづくり方針策定業務や知財戦略策定業務などに携わる。

T.A

鉄道本部 鉄道統括部
2019年入社
工学部卒

施設部工務課でホームドアの工事管理などに携わった後、2021年9月に鉄道統括部事業戦略課へ異動。品川や川崎、横浜など、京急が推進するまちづくりにおいて、鉄道事業の視点から駅のあり方などを計画し、社内外の調整を担うポジションで力をふるう。

A.N

生活事業創造本部 開発事業部
2021年入社
人間科学部卒

入社後、生活事業創造本部にて横浜エリアの開発案件に携わり、本社近くに建設された複合ビルの商業エリアの企画やテナント誘致などを担当。現在は、「川崎新!アリーナシティ・プロジェクト」をはじめ、京急川崎駅周辺の開発に参画。

Y.K

新しい価値共創室
2023年キャリア入社
文化構想学部卒

前職はプラントエンジニアリング会社。京急にキャリア入社し、新しい価値共創室に所属。沿線地域のエリアマネジメントに携わり、地域交流拠点の設立や主要駅での鉄道イベントの開催、「みさきまぐろきっぷ」などの企画乗車券を担当。

1多極型のまちづくりで、
沿線の価値を高める。

みなさんはいま、どんなミッションを担い、どんなテーマに挑んでいるのでしょうか。

H.K

私は京急グループの経営計画の策定に関わっています。いま進行中の第20次総合経営計画では、2040年に向けて「『移動』と『まち創造』2つのプラットフォームが織りなす相互価値共創のスパイラルアップにより持続的に発展する沿線を実現する」という長期ビジョンを掲げましたが、ここには従来のビジネスモデルを超えて新しい価値を創造し、さらに成長していきたいという私たちの意思が込められています。

T.A

その長期ビジョンで謳われているのは、多極型のまちづくり。これから京急が目指すのは、沿線に「住・働・楽・学」がそろう中核拠点を複数展開していくことであり、鉄道のダイヤや建物にも新たな発想が求められていると感じています。それを実現する鉄道部門の戦略を立案することが、いまの私の役割です。これまでの京急は、京急本線が品川駅から横浜駅までJR線と並行していることもあり、郊外から都心に通勤するお客さまをいかに速く運ぶかを競ってきました。そうした過去と比べると大きな変化ですよね。

Y.K

くわえて、鉄道を保有していることの意義を、あらためて認識すべきではないでしょうか。私はキャリア入社で、持続可能な社会づくりを大きなスケールで担えることに魅力を感じて京急に転職しました。現在は沿線価値向上のエリアマネジメント(※)を推進していますが、地域をつなぐ鉄道の価値をあらためて実感しているところです。130年近く前、京急が最初に線路を敷いたのは大博打だったと思うんです。その乾坤一擲のチャレンジを、京急は成功させた。これから目指すまちづくりは決して容易ではありませんが、ぜひもう一度、創業時のようなチャレンジを繰り広げたいですね。
(※)エリアマネジメント:特定のエリアを単位に、民間が主体となってまちづくりや地域経営を行う取り組み

A.N

京急が目指すまちづくりの一環として、いま私が関わっている開発案件の一つがDeNAさんと共同で進める「川崎新!アリーナシティ・プロジェクト」です。異業種の企業とのコラボレーションでは新しく大胆なアイデアが多く生まれ、それを実現する意思を強く感じられて、私自身としても刺激を受けています。また、エリアマネジメントを手がけるY.Kさんのチームとも連携して、このプロジェクトを通じて地元のエリアに新たな価値をもたらしていければと考えています。

Y.K

私はエリアマネジメント活動を通じて、川崎の商店組合や銭湯組合の方々とつながりがあります。みなさん古くから川崎で暮らされていて、地元を心から愛していらっしゃる。アリーナシティ・プロジェクトで最先端の施設が生まれても、ここに古くから根づいている暮らしと融和できるよう、うまく接続していきたい。そこに京急の存在意義があると思っています。

A.N

私もプロジェクトを進めるにあたって、まちの人とのつながりを大事にしています。地域住民のみなさんと対話する機会も多いのですが、「京急さんはこのまちのことをよく知っているから」とか「京急さんはこのまちに根づいているから」というお言葉をよくいただきます。そうして信頼いただいているからこそ、開発もスムーズに運ぶことができる。地域の暮らしを豊かにすることに貢献できるよう、みなさんの期待にしっかりと応えていきたいと思っています。

KEYWORDS

「相互価値共創のスパイラルアップ」とは

「移動プラットフォーム」があらゆる交通手段を用いた移動環境の最適化を通じてまちの価値向上と沿線範囲を拡大する⼀方で、「まち創造プラットフォーム」が都市機能の更新や生活支援を通じて、地縁や移動のきっかけ、人の流れの需要創出を図ることで、相互の事業への相乗効果を最大化し、新しい価値を生み出すこと。

「多極型まちづくり」とは

従来の沿線まちづくりが「郊外~都⼼」の⼆極構造であったのに対して、京急グループがこれから実現しようとしているのは、沿線に「住・働・楽・学」の機能がそろう生活圏としての中核拠点を複数構築する多極型のまちづくり。あわせて生活圏内や中核拠点間の多様な移動需要に対応し、地域の価値向上を図ろうとしている。

「川崎新!アリーナシティ・プロジェクト」とは

©DeNA

京急川崎駅の隣接地にて、(株)ディー・エヌ・エー(DeNA)と共同で進めるプロジェクト。最大想定収容人数15,000人程度のアリーナを核とし、宿泊、飲食などを備える商業施設を含む複合エンターテインメント施設を開発中。国内にとどまらず世界中のお客さまを迎える「世界にひらかれたアリーナ」を目指すとともに、本開発を契機に、京急川崎駅周辺や大師線沿線などのエリアとの一体的なまちづくりを図っている。

©DeNA

2交通事業と開発事業の相乗こそ
京急の強み。

京急グループがさらに成長していくためには、どんなチャレンジが必要だと考えていますか。

T.A

求められているのは、歴史や文化を感じられるまちづくりかなと思います。従来のようなスクラップ&ビルド的な再開発では、その度にまちの価値がリセットされてしまう。箱根や日光といった首都圏で人気の観光エリアには歴史的な魅力があり、時間の経過とともにますます魅力が高まっているように思います。こうした視点での持続可能なまちづくりが、京急にとって重要なエリアである三浦をはじめ、これから沿線各地で必要ではないかと考えています。今回の川崎のアリーナシティ・プロジェクトも単なるスクラップ&ビルドではなく、当初から持続可能性を考慮すべきではないでしょうか。

A.N

私も京急に求められているのは、持続可能な住みやすいまちをつくることだと考えています。そして地域に根づいている会社だからこそ、開発にあたっても一段深いところから議論をスタートできる。まちというのは常に変化していて、私たちはその変化を直に察して開発に反映できるのです。例えば、京急川崎駅周辺は最近、ブレイクダンスをはじめとするストリートカルチャーの聖地になってきているのですが、川崎のアリーナシティ・プロジェクトではそうした新たなカルチャーも取り入れて、このまちを魅力づけしていきたい。さらに、エリア全体を面的に捉えて最適な移動まで実現することができるのも、鉄道会社だからこそ果たせるまちづくりだと思います。

T.A

そう、鉄道と不動産開発の両方を持っているのは強みですよね。両者を合わせて提供することで、他社にはまねできないプロジェクトに仕上げることができると思っています。不動産開発単独の利益ではなく、その開発によって人が集まることで交通事業との相乗効果が見込まれる。私も鉄道側から京急川崎のプロジェクトに関わり、京急川崎駅周辺の動線づくりに協力しています。こうして鉄道と不動産開発を一体として進めていくことで、まちづくりの幅は大いに広がります。

H.K

私も川崎のアリーナシティ・プロジェクトは、まさに当社にとってシンボリックな案件になってほしいと思います。川崎というまちは、当社が発祥した大師線の起点であり、川崎大師の歴史や多摩川を生かした自然環境、臨海部の工業地帯をはじめ、京急線沿線を代表する魅力が数多く存在します。そのまちにアリーナという新しい魅力を融合しながら、移動とまち創造が一体となって、京急にしか実現できないまちをつくり、未来に向けて弾みをつけたいですね。

Y.K

私は、京急を強力なソフトパワーを持った会社にしたいですね。京急には沿線の内外に熱心なファンがいらっしゃって、独自のカルチャーを感じていますが、そのパワーを会社全体に波及させたい。カルチャーというのはとても大切であり、そこに立脚しないものは単に消費される対象になってしまう。京急のまちづくりは確かなカルチャーに基づいていると認められれば、スクラップ&ビルドからも脱することができるのではないかと。

H.K

京急沿線は、まだまだポテンシャルを秘めたエリアがたくさんあるのに、それが形になっていないのは非常にもったいない。ポテンシャルを発揮させるのは、京急グループだけでは難しい面もあり、地域住民のみなさんをはじめ社外のいろいろな方々の力を合わせて、私たちが目指すまちづくりを追求していきたいですね。

3若手発信で、
京急の未来をつくっていく。

チャレンジを続けるなかで、何がみなさんのモチベーションになっていますか。

H.K

私はいま、経営に近い部署におり、経営陣と直接コミュニケーションをとったり、自分の意見を伝えたりする機会も多い方だと感じています。普段、若手社員と業務内でもプライベートでも「京急をこんな会社にしたい」とよく議論しているのですが、そうした熱い思いを自分が経営側に訴えていくことが、いまのモチベーションの一つです。当社の良さは、若手の意見で会社を動かせるチャンスがあることだと思うし、若い社員はその熱量を持っている人が多いと思います。

T.A

これは就職活動時から一貫しているのですが、「自分で考えたアイデアを形にできる」ことが私の行動の軸になっています。京急にはそれがかなえられる環境があり、自分たちのアイデアを、関係者との調整を重ねて実現していくことができる。私のような若手の意見も受け入れてくれますし、失敗する可能性が多少あってもチャレンジできる機会を与えてくれます。学生のみなさんのなかにも、京急を舞台に何か挑戦したいという方がいらっしゃれば、実現できる可能性は高いと思いますし、そんな方とぜひ一緒に仕事をしたいですね。

Y.K

京急は歴史のある上場企業でありながら、若手に裁量が委ねられて、やりたいことができる。こんな会社は稀だと思いますね。組織もそれほど大きくないので、「この仕事は自分が関わったからこうなった」と実感しながらキャリアを積んでいくことができる。そして、京急の事業は地域の人々の暮らしに密に絡んでいるので、自分の仕事の成果がわかりやすく目に見えるのも面白い。逆にどんどん任されるので、荷が重いなと感じる時もありますが、チャレンジしがいのある環境であることは間違いありません。

A.N

私の場合、「良いまちをつくりたい」という思いが仕事の原動力になっています。ただ与えられた土地に施設をつくって終わりではなく、自分でまちの文脈をきちんと理解して、つくった後にまちがどう変わるかを予測しながら、いまできることの最適解を求めていく。自分が手がけたまちを、どこにでもあるありふれた場所にはしたくないですし、京急なら、私がこうあるべきだと考えたまちを実現できる。そのための能力はまだまだ不足しているので、これからもっと自分を高めていきたいと思っています。