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SPECIALPROJECT STORY

品川開発プロジェクト

都心最後とも言われる大規模開発。
未来に求められる街を実現していく。

東京・品川を舞台に、
いま国家的なプロジェクトが動きはじめている。
品川駅周辺の一帯を開発し、
新しい街をつくり出そうというものだ。
その主役の一人を担うのが京急電鉄である。
若手社員も多数参加している
この品川開発プロジェクトの最前線を追う。

MEMBER

※掲載内容は、インタビュー当時のものです。

M.T

生活事業創造本部 まちづくり統括部
2014年入社(事務系)
文学部卒

入社後、広報部門(報道担当)として4年、運輸部門で駅施設の設備管理や駅係員の労務管理などを3年経験した後、2021年9月から本プロジェクトに参加。現在は高輪3丁目地区に建設する複合施設の全体統括を担う。

R.N

生活事業創造本部 まちづくり統括部
2019年入社(事務系都市建築)
デザイン工学部卒

事務系都市建築として入社し、ホテルの企画や運営管理を経験した後、2022年4月からプロジェクトに参加。現在は高輪3丁目地区に建設する複合施設のオフィスの商品企画やリーシングなどを担当。

品川開発プロジェクトとは

行政と民間企業が一体となって「これからの日本の成長を牽引する国際交流拠点・品川」を目指す開発プロジェクト。なかでも京急は、品川駅周辺で大きく3つのエリア(高輪3丁目地区/駅街区地区/高輪4丁目地区)の開発を担っている。高輪3丁目地区では、SHINAGAWA GOOS(シナガワグース)跡地に大規模複合施設を建設する計画が進行中。また、連続立体交差事業による品川駅の地平化、および品川駅から新馬場駅間を高架化することによる踏切解消を東京都が事業主体となり京急で進めているほか、これと並行して、駅街区地区では駅舎の改良も予定されている。さらに、西口に隣接する国道15号線上にデッキを架ける国土交通省主体の事業や、品川駅の東西に分かれている港南地区と高輪地区のアクセス向上を図る事業なども計画されている。高輪4丁目地区では、京急が所有する賃貸オフィスビルの敷地を活用した開発を検討するなど、まちの魅力の最大化に向けて計画を描きはじめつつある。

1品川に、
国際交流拠点を
つくり出す。

東京の都心部では昨今、東京駅周辺や渋谷駅周辺などで大規模な再開発プロジェクトがいくつも繰り広げられている。そんななか、今後本格化し、都心最後の超大型プロジェクトとして注目されているのが、品川駅周辺の開発だ。
品川駅は都内でも屈指のターミナル駅で、日本の空の玄関口である羽田空港にも直結し、将来的にはリニア中央新幹線の開通も予定されている。街として大きなポテンシャルを秘めており、この品川エリアを未来型の国際交流拠点として発展させるべく、官民挙げて開発する一大プロジェクトが立ち上がっている。品川がホームタウンであり、特に西口地区に多数の不動産を保有する京急は、このエリアの開発を主導する立場にある。
そのプロジェクトのなかで、すでに開発計画概要が公表されているのが高輪3丁目地区だ。ここには、かつて京急グループが運営していた複合施設「SHINAGAWA GOOS(シナガワグース)」があり、解体後の跡地に地上29階の大規模複合施設を建設する計画が進められている。オフィスやホテル、商業施設などで構成され、1フロアの面積が国内最大規模となる予定のこの建物は、まさに開発のシンボルとなるもの。この施設全体の計画を統括しているのがM.Tだ。彼は2021年9月からこのプロジェクトに参加している。

「それまで私は開発業務の経験などまったくなく、まさか品川のプロジェクトに関わるとは思いもよりませんでした。最初は戸惑いましたが、もともと私が京急を志したのも、いろんな領域に挑戦できることに魅力を感じたから。こうした大規模な開発をリードできるチャンスなどそう手に入るものではなく、自分がそのポジションに就けたことを意気に感じてプロジェクトに臨んでいます」。
どんな施設を建設すべきか、デザインも含めた全体構想を描きつつ、各用途の検討チームと連携し、関係者と折衝しながら具体的な計画に落としていくことが彼のミッションだ。持ち前のコミュニケーション力とこれまでの在籍部署で築いたネットワークを活用しながらプロジェクトを進めているが、一筋縄ではいかないと彼は語る。
「品川開発プロジェクトは、都市計画の枠組みのなか官民一体で進められており、我々の判断だけで前進させることはできません。開発を進めるにあたっては行政や周辺地権者との連携が必須です。さらに、この複合施設はトヨタ自動車株式会社との共同プロジェクトでもあり、非常に多くの関係者と意見調整を行いながら、合意形成しなければなりません。非常に大変ですが、それを乗り越えて物事が決定し、施設が徐々に目に見える形になっていくことに、いまはやりがいを覚えています。この延長線上に将来、新しい街が生まれるのだと思うと本当にワクワクします」。

2大胆に挑戦し、
街の価値を
高めていく。

高輪3丁目地区の開発は、M.Tが施設全体の計画を進める一方、施設内のオフィスやホテル、商業施設などは用途別に担当者が配置され、具体的なプランニングが進められている。そのなかで、オフィス部分の計画を担っているのが若手のR.Nだ。京急の開発部門は少数精鋭であり、まだ入社数年の彼女にも責任ある仕事が委ねられ、この企画業務をメインで進めている。

「私は入社以来、ホテルの企画と運営管理に携わっていたのですが、品川開発プロジェクトで担当することになったのはオフィスの計画。私にとっては未知の挑戦で、まずはオフィス市場の動向をリサーチすることから始めました。それをもとに、どんなオフィスがこれから求められるのかを考察し、関係各所と協議を重ねて計画を固めています」。
昨今のコロナ禍でリモートワークが注目され、オフィスに出社しない働き方も一般的になりつつある。そうした時代の流れを受けて、R.Nは「オフィスワーカーの方々が『こんな働き方ができるから出社しよう』とポジティブになれるような、そんな目的地となるオフィスをつくりたい」と意気込む。
「私は想像するのが好きで、例えば『自然がたくさんある環境で気持ちよく働けたら』『こんな機能があったら面白いかも』とか、常にいろいろ想像を膨らませています。この仕事の醍醐味は、そんな自分の想像を実現できること。最新のテクノロジーも積極的に活用して、例えばICTで環境負荷を軽減させたオフィスを実現したり、あるいはロボットにオフィス内の雑用を代行させたりなど、新しい時代のオフィスのあり方を世の中に示したい。そのためには、根拠を持って企画を提案できる力が必要で、それをもっと磨いてビジョンを叶えていきたいと思っています」。
一方、鉄道事業を営む京急は、エリアの核となる品川駅の連続立体交差事業による地平化にも取り組み、高架上にある品川駅のホームを地平化してJRと同じレベルに揃えようとしている。また、地平化にあわせて現在2面3線のホームを2面4線化し、利便性および安全性の高い駅へと再編していく。京急が駅の地平化を行うのと並行して、駅の東西を結ぶ自由連絡通路を延伸する基盤整備事業や、西口側で隣接する国道上にデッキをつくって高輪地区へのアクセス向上を図る国道上空事業も国主導で進行中だ。

品川駅の地平化

3プロジェクトの今後は、
若い世代の
豊かな発想が不可欠。

この連続立体交差事業は、鉄道本部の建設部のメンバーを中心にプロジェクトが進められている。きわめて難度の高い工事であり、品川駅の地平化も高いハードルが待ち受けていた。高架上にある駅を地平化するためには、日々の鉄道運行の安全性も保ちながら、駅の再編のための新たな柱も設置しつつ、高架を支える既存の柱を壊さなければならない。プロジェクトのメンバーたちはその施工方法の検討などにアイデアをふるい、綿密な計画のもと、すでに工事は立ち上がっている。
品川駅周辺の開発全体が完了するのは2029年度の予定だ。巨大なプロジェクトであり、これから着手していくエリアもある。高輪3丁目地区の南に位置する高輪4丁目地区もその一つであり、比較的計画が深度化している高輪3丁目地区や駅街区地区と異なり、つくりたい街の絵をまだ自由に描ける段階にある。このエリアには、長年暮らしている住民の方も多くいるため、みなさんの声を聞きながら新しい街をつくり上げることが非常に重要だ。地域の方々からの期待に応えつつ、品川エリアの価値をもっと高めていきたいと担当者たちは意気込んでいる。

いま施設の計画を推進しているM.TやR.Nも、「品川のブランドを一新し、絶えず世間から注目されて、誰もが訪れたいと思う街にしたい」とモチベーションをいっそう高めている。そして二人のように、品川開発はこれから京急に入社する若手人財も、計画に関われるチャンスが十分にある。京急が担うプロジェクトは、街が整備されて施設が完成すれば終わり、というわけではない。その後も地域に長く深く関わり、街の価値を高めるところまで力をふるえるのが、京急で開発に携わる醍醐味だ。この品川エリアを、未来に向けてどのように発展させていくべきなのか。その答えは、次代を担う若い人財の豊かな発想のなかからきっと生まれていく。